長文語りブログ

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2019年最高のおかっぱ美ショタが拝めるアニメ映画は天気の子

タイトルが総意です。ご静聴ありがとうございました。

 

以下、天気の子についての雑多な感想です。触り程度のネタバレしてます。注意してください。

 

 

《晴れ間の色》

雨から晴れに変わる空の色使いのこだわりが変態級だった。実写のようであり幻想的な絵画のようでもありとても綺麗。

映画全体を通して、どんよりした鈍色のグレーから、虹色を含んだ太陽光の淡いイエローへ変化するシーンが何度もある。通称『天使の階段』と呼ばれる、厚い雲の隙間から太陽光が一直線に差し込む現象に神秘さを感じたことある人はいると思うが、作中の晴れ間の幻想的な絵は、この天使の階段と同じ印象、同じ色使いだなと感じた。

あと私はジブリゲド戦記の冒頭、竜の戦闘シーンの空の色も思い出した。両者とも人間の力が届かない神々しさや、得体の知れない恐怖感を淡いイエローと鈍色のグレーで表現していた。前作から思ったけど新海誠ジブリオタクでしょ?絶対同士だな。

 

《主人公の好感度》

君の名はの瀧くんより、今作の主人公である帆高の方が格段に好感度が高く、いちいちストレスが無い。瀧くんの「ヒュー♪(口笛)」って感じの、悟り世代かっこつけ東京キザ野郎なスカし方が私は苦手だったけど、帆高は良い意味で世間知らずのバカで気弱な現代っ子だけどここぞとばかりの突拍子のない行動力に定評がある、今どきの"気弱なヒーロー的、王道主人公"として描かれていた。

見る側の心理として、「こうありたかった」ってタイプの、自分よりバカで愚かな弱者は応援したくなるものなので、今作のキャラクターの動き方は、アニメオタクからしたらシンプルに"刺さる"、わくわくするようなキャラ作りだったと感じた。

前作で新海誠作品を斜に構えて見るオタク増えたの絶対瀧くんのスカしたキャラのせいだろ。オタクは鉄板の熱血主人公が好きなんだ……。

そもそも、君の名はでの瀧くんと三葉のキャラは、アニメじゃなくて実写でやっても良かったんじゃない?ってくらい、アニメっぽくなく、そういう点で「実写映画っぽさ、現実の延長にありそうな世界」を、怠惰でとっつきにくいものとしてしまうオタクには合わなかったんじゃないかなと思うよ。

 

《登場する大人の立場》

主要キャラに、須賀さんという怪しいお兄さんがいる。須賀さんは、物語序盤だと主人公にご飯をたかり、胡散臭い職に就き、家出少年を住み込みで雇わせるような、まぁヤバそうな人だなって第一印象なんだけど、終盤で陽菜を助けようと動き回る帆高には、ここぞとばかりに社会的な正論をぶつけて止めようとするズルい大人だ。

大きく道を外れず生きてきた大人は、自分の身につけた社会性を他人とフラットであってほしいと願うし、自分より未熟な若者がいれば過去の経験値から助言することができる。

帆高は物語の主人公なので、少年誌でよく見るような頭のネジがぶっ飛んだ「主人公の行動」をとれる。それに対して、一見立派とは言い難くも、「大人」である須賀さんは物語の主人公ではないし、警察には怯むし、体裁を気にし、合理的であろうとする。

つまり全体を通して、真のヤバい奴だったのは須賀さんではなく帆高でした!という社会性に基づいたしっぺ返しをとても上手く使って、「こんな主人公になりたかったな」「こんなこと自分はできないな」っていう大人の切なさ、現実との違いを教えてくれるんだな。。。まぁ最終的には須賀さんも警察殴っちゃうんだけど(ネタバレ)

 

《曲がいい(今更)》

個人的に言いたいのはグランドエスケープのイントロがとても不安感を煽るようなメロディなんだけど、Aメロで三浦透子の声と同時にピアノが入ることで、「あっ暗い歌じゃないんだ」って安堵に包まれる。この曲の使用シーンは帆高と陽菜の重要な局面で、映画でも特別に印象的なシーンなんだけど、グランドエスケープをイントロから聴いたことない人からしたら音と物語に伴う不安から安堵への約50秒間の精神の移動がとても忙しいし、これは一生に一度しかないとても貴重な瞬間だと思う。グランドエスケープを聴いたことないまま観たかった。本当に。

 

《至高のおかっぱショタ》

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ちょっと監督〜〜〜〜〜〜おかっぱショタいるならいるって言って〜〜〜〜〜〜〜〜〜心の準備して行ったのに〜〜〜〜〜〜〜〜突然草むらから色違いのレジギガス出てくるみたいな容赦ない心身への殴打〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜出会って3秒で好き。。。。。ってなった。2019年で最も流暢な一目惚れ。あんなに真剣に目で追ってたのに劇場出たら凪くんのセリフ一切思い出せない(記憶障害)。凪くんお姉さんと同じ扶養に入る気は無いかな。前前前世から僕は君を探しはじめたよ。愛にできることはまだあるかい。